『水の駅』公演

こんにちは、1989年卒業の中島哲哉と申します。

昨年、11月18日(金)に、福岡市内で『水の駅』という無言劇の公演を観る機会を得ました。

この『水の駅』の福岡公演の実現には、比較文学コース設立当初に熊大で教鞭をとられていた、関口時正せきぐちときまさ)先生がご尽力されたとうかがいました。そして、公演のことを知った、研究室OGの井上(久冨)芳子さん(1986年卒業)からお誘いをいただき、ふだん演劇に触れることなど無い私がこのような機会に恵まれました。当日、関口先生とお会いするのも、同級生の久冨さんとお会いするのも、実に、二十数年ぶりのことで大変懐かしい再会となりました。

              水の駅1         水の駅2
                        (「水の駅」パンフレットより。)

       
『水の駅』は、舞台中央に水場が据えられています。舞台下手から現れた「少女」、「二人の男」、「夫婦」、「老婆」、「列の人々」等、さまざまな人々が、ゆっくりとそして無言のまま歩みを進め、やっと水場にたどり着きます。命の一滴で喉をうるおした人々は、しばらくすると再び、無言の歩みを始め、舞台上手の方に消えていきます。そして、その営みは永遠に繰り返されます。

ひとこと感想を述べさせていただくと(的外れかもしれませんが)、舞台は、光と影の中で、まるで、絵画に描かれた人々が動いているのではないかと思われるような不思議な美しさに満ちていました。そして、そのような美しさをよそに、一歩また一歩と歩みを進める人々の姿からは、決して侵されてはならない生への強い意志とでも言うべきものが伝わって来るように感じられ、心が動かされました。

『水の駅』はポーランドでも公演が行われており、関口時正先生がこのことも含めてお書きになった記事がありますので、次に紹介させていただきます。
キム・セイルの『水の駅』をポーランドで観る | 水の駅 mizunoeki online

上記に加えて、次の記事もお書きになっています。ご覧ください。
https://www.mizunoeki.online/?page_id=857

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です